不織布フィルター、知らずに使っていませんか?

2016/03/28

レンジフード(キッチン換気扇)の便利グッズとして広く普及しているのが「不織布フィルター」。
金属網のフィルターやレンジフード本体に少しでも油汚れを付きにくくするために使用されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、その使用方法や取り付けには注意しなくてはならないことがたくさんあるんですよ。

不織布フィルターとは

レンジフード(キッチン換気扇)に取り付ける使い捨てのフィルターとして、スーパーやホームセンター等でよく見かけるこの商品。安くて便利だという理由だけで使っていませんか?
この不織布とは「織らない布状の物」という意味で、その素材は一部「ガラス繊維」などの不燃性(燃えない)もありますが、ほとんどが不燃性以外(難燃性・可燃性)という「燃える恐れのあるもの」で作られています。

レンジフードの設置高さについてのルール

レンジフードのフィルターは、不燃性の素材であることと、ガスコンロ等の火元から80cm以上の離隔距離を取ることが法令で定められています。(※1)
同時に、ガスコンロ等の火元からレンジフード下端までの高さは100cm(1m)以下にすることも義務付けられています。(※2)
つまり、ガスコンロ等の火元から、80cm以上・100cm以内の高さに設置しなくてはならないということです。
実際には、レンジフードの排気性能が最もいい状態で発揮できる80~85cmの高さで設置されるケースがほとんどになります。

不織布フィルターをレンジフードに付けるには

上記1項のとおり、市場に流通している不織布フィルターは、そのほとんどが不燃性以外(難燃性・可燃性)の素材で作られています。
不燃性以外(難燃性・可燃性)の物を設置するには、ガスコンロ等の火元から100cm(1m)以上離すことが義務付けられています。(※3)
つまり、不燃性ではない不織布フィルターをレンジフードに取り付けるには、ガスコンロ等の火元から100cm(1m)以上離さなければならないわけですが、上記2項のとおり、レンジフード本体はガスコンロ等の火元から80cm以上・100cm以下の場所に設置しなければならず、ほとんどの場合は火元から80~85cmの高さにあります。
よって、法令を順守するには、不織布フィルターは、何かのイレギュラーでガスコンロ等の火元から100cm(1m)以上離れた高さに設置されているレンジフードにしか、使用することができないということになります。

東京都の調査によると、レンジフードのフィルターに不織布フィルターを取り付けている人の約1割が、付着したてんぷら油へ火が燃え移るなどの危険な経験をしていると言われております。
前述のとおり、不燃性以外(難燃性・可燃性)の不織布フィルターは、ガスコンロ等の火元から100cm(1m)以上離して使用することが物理的に不可能であるため、メーカーとしてはその使用を全面的に禁止しております。

安くて便利ということに惑わされずに、安心・安全な純正フィルターを正しくお使いいただけますようお願い致します。

※1 昭和37年東京都条例第65号(東京都火災予防条例第3条の2)
予防事務審査・検査基準
(平成14年 総務省令第24号第5条)

※2 建築基準法第20条の3第2項
(昭和45年 建設省告示第1826号)

※3 対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令
(平成14年3月6日 総務省令第24号)